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話を聞けば、朝目が覚めると輝くような彼の笑顔があったとか。
「グッモーニン。」
「おはよう、総一郎くん」
どいて、と言ってちゃんが彼をどかそうとすると、ガチャリと音を立てて目の前に筒のようなものが現れて。
「ちょ、ちょ」
「もっと驚いてくれないと、早起きしたかいがないってもんでィ」
どうやらちゃんは先日の近藤局長の気遣いにより沖田隊長に気に入られたようで。
「とうっ」
そう言って天井から現れたのは、真選組の超優秀監察方(これは極秘情報で頼みます)、この俺山崎退です。
「沖田隊長、お許しを。これは副長の命なんです」
「山崎さん〜!」
泣きそうになってるのか眠いたいのかわからないトロ〜ンな目のちゃんをお姫様抱っこする。
いや、これは任務です。断じて下心はありません。
ドキドキしてるのは沖田隊長にもんのすごく無表情でに睨まれているから。
「山崎ィ、俺は実行犯が一番悪いと思ってる性分でねィ」
「いや性分ではないでしょう!」
「やーいやーい総一郎!かかってこいやあ!」
「あんたは黙ってて!」
まったく最初のうちの猫かぶりはなんだったんでしょう。
あ、今のは聞かなかったことにしてください。
まあ仕方ない。たぶん彼女は沖田さんの恐ろしさを知らないんでしょう
土方さんが本気で命を狙われている横で、仲いいねえって笑って見ているのですから。
「覚悟はできてますねィ」
「ちょっと待ってくださいぃぃぃ!あ、ちゃん寝ないで!」
でも俺は知っています。
沖田隊長はちゃんに向けて本気で撃ってこないことを。
と今俺が全力で願っていることを。
「容赦はしませんぜィ」
「ギャアアアアアア」
ちゃんと沖田隊長が仲良く(?)なってよかったかどうか?
今の俺には聞かなくてもわかるでしょう。
いや、今の俺でなくても同じ答えかもね。
あ、これも極秘情報でお願いします。
2009-03-11
ちなみに副長は何も命じていなかったとか。ていうかいつから天井に?(笑)ここから仕事篇は山崎視点。あなたの一日を見守ります。